10月31日、大阪メトロは御堂筋線と四つ橋線にてダイヤ改正を実施しています。「ダイヤ改正」といえば「早くなる」ことが多いですが、今回の大阪メトロのダイヤ改正は遅くなります。
背景とともに、大阪メトロのダイヤ改正のポイントをまとめてみました。
各駅の停車時間を延長するダイヤ
10月31日からダイヤ改正に伴い、御堂筋線の停車時間が変わります。終端駅以外の各駅の停車時間が5秒~10秒延長されます。
なぜ所要時間が伸びるのか? その原因は設置が進められている可動式ホーム柵です。大阪メトロによりますと、可動式ホーム柵の設置に合わせて乗客の乗降時間を考慮したとのこと。ただし駅での停車時間は多少伸びますが、運行間隔は変わりません。
大阪メトロでは順次、可動式ホーム柵の設置を進めています。2020年8月13日発表のリリースによると可動式ホーム柵の設置スケジュールは以下のとおりです。
2021年度中:御堂筋線全駅、四つ橋線大国町駅
2022年度中:堺筋線全駅
2024年度中:中央線、四つ橋線全駅
2025年度中:谷町線全駅
なお千日前線の全駅、長堀鶴見緑地線の全駅、今里筋線の全駅、ニュートラムの全駅では可動式ホーム柵の設置が完了しています。また谷町線や堺筋線でも一部の駅では設置済みとなっています。
中央線や谷町線でも全駅で可動式ホーム柵の設置が完了したら、御堂筋線のように時間調整するのではないでしょうか。
御堂筋線の利便性が高まる
今回のダイヤ改正はホーム柵設置に合わせた時間調整だけでなく御堂筋線の利便性が高くなる内容となっています。
・夜間時間帯(新大阪方面)
夜間時間帯(なんば駅発22時台・23時台)では中津行き(4本)を江坂行き(1本)、新大阪行き(3本)に変更します。これにより大阪の中心地から新大阪駅へのアクセスが改善されます。なおダイヤ改正後もなんば駅発23時台を見ると中津行き(3本)は残り、行先が千里中央、江坂、新大阪、中津とバラバラなのは相変わらず。間違えがないように乗車したいものです。
・夜間時間帯(なかもず方面)
また新大阪駅発23時台においてなかもず行き(4本)が増発されます。これにより、御堂筋線のなかもず方面へスムーズに乗り継げる東海道・山陽新幹線の本数が増え、利便性が高まります。
現在、なかもず行き最終列車は江坂駅始発となっており、北大阪急行線内から乗車した場合は江坂駅での乗り換えが必要でした。ダイヤ改正後は江坂駅発が千里中央駅発となり、江坂駅での乗り換えが解消されます。
・土休日ダイヤ
土日祝ダイヤに限り、なんば駅発6時台~9時台の11本と16時台~18時台の7本の中津行きを新大阪行きに変更します。これにより土休日ダイヤでは深夜時間帯を除き中津行きが消滅することになります。
四つ橋線では初発列車の繰り上げ
大国町駅で御堂筋線と同一ホームでの乗換可能な四つ橋線は御堂筋線の初発列車と合わせるために住之江公園駅発、西梅田駅発ともに初発時刻を繰り上げます。具体的なダイヤは以下のとおりです。
現行:住之江公園駅発5時08分、西梅田駅発5時13分
改正後:住之江公園駅発5時05分、西梅田駅発5時11分
今回のダイヤ改正で印象深かったのはJR西日本のような大幅な終電繰り上げを実施しなかったことです。また今回も新大阪駅を意識した内容になったと思います。
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