各国首脳が一堂に会するG20が大阪地区で開催されるため、現在厳戒警備が続けられています。
各地の警察が大阪に集まって話題となっているなか、鉄道事業者も様々な取り組みを行っています。
ニュートラムでは通過扱いを実施
会場の最寄りを走行する大阪メトロニュートラムでは、中ふ頭駅を通過すると発表していました。
システム上は通過が出来ないのか、実際には運転停車を行っています。
3日間に渡って行うため、前後駅であるトレードセンター前駅・ポートタウン西駅にて中ふ頭駅で降りられない旨のアナウンスも行われているようです。
会場に一番近い公共交通機関ということもあり、各駅では警察官の動員も多数目撃されています。
車庫の電車がライト全点灯!?
今回行われている変わった取り組みとしては、森ノ宮や王寺などで車庫留置中の電車が終日ヘッドライト・テールライト・車内照明をすべて点灯させた状態にされています。
車庫の明るさを確保することで防犯対策としており、これは以前に沿線で停電が起きた際、給電先が異なる鉄道車両の明かりで車庫を明るくして話題となったことにアイデアを受けたのでしょうか。
森ノ宮には定期運用を引退した201系LB6編成が留置されており、引退後に最後の仕事として車庫警備をしています。
貨物列車にも動き~「貨物電車」日中走行
「撮り鉄」さんを賑わせているのは、通常は深夜に東京貨物ターミナル~安治川口を結ぶ「スーパーレールカーゴ」50レ・51レの日中走行でしょう。
佐川急便の貸切列車で、世界初にして唯一の「コンテナ貨物電車」M250系を使用したこの列車は、関西圏でのトラックが交通規制を受けるために、通常とは大幅に異なる時刻運転されています。
関東・関西を朝に出発し、夕方にたどり着くという通常とは真逆の撮影可能時間帯を堂々と走行する姿が見れるのは嬉しいところですね。
なお、時刻変更された9050レ・9051レの時刻は一般公開されていません。
その他のテロ対策
各地でコインロッカーやごみ箱封鎖などが行われています。
爆発物を入れられることを防ぐためのもので、これは国賓級のVIPが来る際に従来から行われている対策ですね。
今回は関西圏での実施ですが、関東でも主要駅などの人が集まりやすい場所で行われているようです。
テロ対策がそれほど重要なわけ
日本国内では大規模なテロ行為の発生事例が少ないので、あまりピンとこないテロ対策。
最も大きな犠牲者を出したオウム真理教の地下鉄連続サリン事件だけでなく、東海道新幹線での焼身自殺後にJR東海が意固地に見えるくらいの警備員配置・車掌やパーサーで連携したテロ対策などを積極的にしています。
今回は国賓の周りだけ警備すれば……と思われがちですが、同時多発テロという手法は警戒警備を突く手段として一般的ですので、主要20か国の代表が一堂に会する以上、最大級の警備体制となるのも当然ですね。
人が多く集まるという点で、テロ組織が目をつける場所として鉄道という乗り物は狙われやすいものです。
JRグループのなかにも人件費削減を目指した乗務員削減に躍起な会社もありますが、テロ対策という観点から見ると大きなマイナスポイントです。
不幸にも過去に狙われてしまったJR東海・現在の東京メトロを筆頭とした上手いテロ対策が普及することを願って止みません。
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元ツイート紹介
今回の車庫の画像は、阪 和 田 辺さま(@HRS225_Loopline)からお借りしました。
末筆ながら感謝申し上げます。
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