THE ROYAL EXPRESS(ザ・ロイヤル・エクスプレス)の北海道クルーズの電源車として、幸運にも東急電鉄にて新たな道を歩み始めた“ゆうマニ”ことマニ50 2186。
伊豆急行線伊豆高原駅併設の伊豆高原運輸区に搬入されて以降目立つ動きがありませんでしたが、最近になって新たに白色塗装がされたほか、ロゴマークを貼り付けた姿で「旅支度」を進めています。
イメージ画像通り白色に
THE ROYAL EXPRESSの北海道クルーズの詳細が公表される際に、DE15形とみられるディーゼル機関車2両が黄色に、マニ50形は白色になったイメージイラストが公開されて注目を集めていました。
細部のデザインこそ不明でしたが、屋根も含めて白色に塗装されたほか、妻板・側面には2100形同様のロゴマークのデザイン装飾が施されています。
THE ROYAL EXPRESSもパンタグラフ撤去
2020年7月には新型コロナウイルスで中止となったクルーズの代替として数回の運行が実施されたTHE ROYAL EXPRESSですが、6月26日には1,4,5,6,8号車の5両編成にて試運転を実施している姿も目撃されています。
現在は渡道の該当号車を対象にパンタグラフを撤去しており、北海道へ行く際はこの状態で甲種輸送されることとなりそうです。
撤去した経緯は定かではありませんが、JR北海道の走行区間は非電化路線が中心ですので、架線がない分車両限界が厳しいことが考えられます。畳んだ状態であってもトンネル等の設備に接触する恐れがある場合には撤去される例もありますので、今回はこれが考えやすい要素でしょうか。
北海道への輸送はどうなる?
既に明らかにされているように、今回のプロジェクトはJR北海道・JR東日本・東急電鉄とともに、甲種鉄道車両輸送を担うJR貨物も協力しての実施となります。
2100形R-5編成は新造時・改造時にJR貨物の機関車に牽かれた経験がありますが、現行塗装での甲種輸送とともに、交流電化区間の被牽引での走行も初の事例となりそうです。
伊豆急行線内は電車牽引か
伊豆急行では、かつては踊り子号の臨時便を14系客車で運転するため、一部の運転士がJR東日本にて乗務員訓練をしてEF65形を運転出来るようにする体制が組まれていました。
この体制が解かれてから数十年、現在まで伊東駅以南は電車牽引という体制が慣例となっています。
2100系R-5編成の東急テクノシステム(恩田)への入場甲種輸送では西湘貨物駅まで自走回送が採用されたものの、今回は既にパンタグラフが撤去されていること・渡道対象が2M3Tでゆうマニを加えると2M4T構成で自走は現実的ではないことを考えると、この方法は難しそうです。
また、前回のマニ50-2186の伊豆高原への輸送についても、客車であろうと8000系による牽引で回送されています。
ゆうマニ到着後に電源供給試験として構内にて100系クモハ103号との併結が実現しているものの、現在同車は線路が繋がっていない伊豆高原駅北側に留置中のため、彼の出番もなさそうです。
過去の運転実績を考えると、THE ROYAL EXPRESS 5両+ゆうマニ1両の計6両ですので、8000系6両による牽引で3両ずつなどに分割しての回送でしょうか。
伊東からはJR貨物が担当?
これまでの伊豆急行関係の甲種輸送では、伊東駅以北でJR貨物のEF65形が牽引するのが通例となっていました(EF210形 桃太郎などは入線実績なし)。
今回も特別な事情がない限りは、伊東駅にてEF65形+マニ50 2186+2100系5両という編成が組まれることが想像できます。
ただし、最近になってJR東日本田端運転所のEF65形を使用した乗務員訓練が高島線経由で伊東まで実施されており、一部区間がJR東日本の担当となる可能性も捨てきれません。
同様の事例はかつての東西線甲種輸送が保安装置都合からか中央線快速線内だけJR東日本が受託していた例があります。伊東線のデジタル無線・ATS-Pには対応しているほか、前回もJR貨物が2日間の乗務員訓練の上で実施していますので、この乗務員訓練との関連は不明です。
いよいよ夏が近づいており、輸送日程・経路などの続報が待たれるところです。
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