テレビ等でも報道されていますが、新幹線が街中で事故に遭うという異例の事故が発生しました。
原因とともに、趣味的な観点からこの事故を考えます。
当該は山陽新幹線用のN700系F19編成
事故は2019年(平成31年)3月12日の午前2時過ぎ、福岡県春日市内・車両基地のすぐ脇で起きました。
愛知県・豊川の日本車輌にて製造後、船にて博多中央ふ頭まで輸送されていたJR西日本・山陽新幹線用F19編成が、基地に向けて道路上を輸送している最中、道路沿いにあるマンションの外壁に接触してしまった模様です。
車体は事故の現場検証のためにしばらく留め置かれて、道路は一時通行不可となりました。
事故原因として、トレーラーの故障などではなく運送会社側の運転操作ミスと報道されています。
JR西日本としては、自責がない事故で車両の修繕期間とそれに伴う置き換え対象の延命等の対処と災難です。
輸送中の事故ですので、賠償は運送会社でしょうけれども、代替車両がすぐに手に入るわけでもない鉄道車両という商品の特性上、しばらくは余計な苦労が出そうです。
某鉄道アナリストさんは影響なしとしていますが、N700系と置き換え対象の700系では旅客案内が異なるので、発表済の春臨の使用車両変更が出る可能性はまだまだ捨てきれません。
輸送中・製造中のトラブルは意外と多い?
本線上の鉄道事故に比べると大きな話題となることがないものの、製造中や輸送中の事故は大きなニュースになっていないだけで意外と多いものです。
有名なところだと、製造中のクロ683-1が工場内で事故に遭い、納車が遅れたものがあります。
このほかにも、E231系のグリーン車が工場内で事故、また製造中の京急新1000型が鋼体を仕上げている途中で何らかのトラブルがあり解体されている姿が目撃されています。
輸送中となると、E353系の先行量産車であるS101編成が脱線して少し話題となりました。
陸送中のトラブルは更に目撃例が少ないものの、後部車輪が道路に擦っているのではないかという動画がネット上に掲載されています。
特に陸送は深夜に実施されることがほとんどで、警備体制もしっかりしていることから事故リスクは比較的少ないものの、やはり狭い路地に巨体を通すという作業は並大抵ではないようです。
鉄道車両陸送は参入している会社が少ないのも頷けますね。
そして、製造中なら製造メーカー・納車後なら鉄道会社のお財布で修繕することになりますが(製造中の場合は納車拒否→代替新造の場合も)、今回は輸送中。
運送会社には大きな痛手となりそうです。
続報:5号車代替車両が輸送される
5号車の代替車両が6月19日深夜に陸送されています。
今回の事故以降動きがなかったF19編成もようやく営業運転入りでしょうか。
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動画資料集
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コメント
北陸新幹線W-7系W7編成3号車が近畿車両の工場から兼六トレーラーで陸送出発直後に軽自動車と衝突した動画がツベにあります。10分過ぎぐらい
後輪操舵装置が横に流れてフラついてる感じです
>>https://youtu.be/C3tdJiwcRgY