【ありがとう】700系C53編成が浜松工場へ〜装飾そのまま廃車回送

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惜しくもラストランイベントが中止となり、思わぬ形で注目を集めた東海道新幹線700系。

3月11日朝、ラストラン装飾を施した2編成のうち、C53編成が大井車両基地から浜松工場へ最後の力走を行いました。

兄弟車が歩んだいつものダイヤで回送

今回の廃車回送についても、先に回送された兄弟車両同様に、朝一番で大井車両基地〜東京駅〜浜松駅を経由して浜松工場まで設定されています。

既に50回以上同様の設定がされてきましたが、装飾を付けたままの回送という点が大きな注目ポイントでしょうか。

2012年の東海道新幹線300系の際にもラストラン使用編成は廃車回送でも装飾を付けたまま、100系についても同様だったようで恒例となっていますが、別れを惜しむファンにとってはささやかなプレゼントとなりました。

撮影条件としては朝の下り列車なので光線状態が難しいところですが、今までの運行は天気・スケジュールに恵まれなかったというファンの方には最後の思い出になったことでしょう。

装飾に記してある”LAST RUN 2020.3.8″というデザインが幻の運転日となってしまいましたが、社会情勢を考えると止む無しです。

事前告知もありませんでしたので、静かな最後となりました。

ダイヤ改正前にひっそりと……

大井車両基地の容量を考えれば、使徒のない車両を早々に回送するのも自然な動きでしょう。

ただし、先代の300系新幹線の場合はダイヤ改正前日の2012年3月16日にラストラン、ダイヤ改正後の21日と23日に廃車回送となりました。

今回の700系について、当初の8日ラストランという設定から考えるとあっという間のスケジュールと感じる方も多いのではないでしょうか。

元々この日程だったのか、はたまた運休決定後のスケジュール変更だったのかは推測の域を出ません(急な変更をしたとも考えにくいです)が、700系特有の事情として、ダイヤ改正後は加減速度の高いN700系ダイヤで統一されることが挙げられます。

700系からN700系での大きな変化として、車両の加減速度の大幅な向上・曲線通過速度がされており、N700系列への置き換え進展にあわせてのぞみ号の速達化がされてきました。

2020年3月改正は久々に白紙に近い改正となりますので、業務用の列車時刻についても手が加えられていることが推測できます。

もし700系の性能では改正後の回送が難しい……というダイヤ設定であれば、イベント延期やダイヤ改正後の廃車回送とならなかったのも納得です。

ただし、ダイヤ改正以降もドクターイエローが使用する可能性もあること、密度が濃い時間帯ではないことを踏まえると、あくまでスケジュール都合でしょうか。0

N700A系では既にG51編成が試運転を実施して使用準備バッチリとなっているほか、N700S系の量産車J1編成が落成済ですので、改正以降は7月のN700S系のデビューに向けた準備に追われることとなるでしょう。

N700S系の営業運転開始は、N700A系初期車(N700系から改造されたグループ)の置き換え開始を意味します。

全編成撮影したい……という方は早めの記録をしておきたいところですね。

そして、去就が気になるドクターイエローの各検測についても、2019年度までのダイヤから変えられる可能性が高そうです。

従来は新大阪駅以東は臨時のぞみ号のダイヤをほぼそのままトレースしていたドクターイエローのぞみ検測ですが、既に発表されている新ダイヤでは、東京駅11時台ののぞみ号についてもしっかり速達化されていますので、2020年3月以降は専用ダイヤとなる可能性が高そうです。

所要時間の差は5分程度ですので、単純に考えれば新大阪駅以東ではのぞみ号臨時列車2列車分のダイヤを塞ぐ格好でしょうか。

追い抜かれるこだま号・ひかり号の時刻変更などは一切ないようですので、どのような時刻で設定されるのか、新たな風景が見られるのかなど、まだまだ楽しみは尽きませんね。

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