【ひっそり発売開始】東海道・山陽・九州新幹線“特大荷物スペース付き座席”

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本日付けで臨時便の大胆な運休発表もされており、何かと暗い話題が続く鉄道業界。

新幹線も様々な影響を受けていますが、本日4月20日より予定通り“特大荷物スペースつき座席”の予約受付が始まりました。

オリンピック対策?長年の課題だった“最後部座席問題”

新幹線・在来線特急ともに、リクライニングシートの列車では最後部座席が人気の傾向にあります。

比較的空いている列車でもそこだけ売れている……という列車を見かけたことがあるという方も多いのではないでしょうか。

利用者によってその目的はまちまちですが、荷物を置きやすいことや、リクライニングをフルでしても迷惑にならないことが挙げられます。

近年ではインバウンド層の増加もあり、大きなキャリーケースの置き場所がないゆえに最後部座席の後ろ側に置かれ、当初その席を予約していた利用客が使えない・リクライニングが出来ない……といった旅客同士・乗務員とのトラブルなども増えていました。

最近では、JR東日本系統の北海道・東北・上越・北陸・秋田・山形新幹線では座席区画を潰す形で荷物置き場を2両に1箇所程度設置する改造を各編成に順次施工。乗り入れ先のJR北海道・JR西日本北陸新幹線車両についても同様の対応となります。

一方で、東海道・山陽・九州新幹線ではN700系新幹線で元々ある程度大きな荷物を載せられる設計としていており放送でもアナウンスが強化されていましたが、やはり大きすぎるケースへの対応が課題となっていました。

これに対して、従来車両への改造ではなく、最後部座席を荷物スペースつき座席として別に発売することで対応することとなりました。

オリンピックを見越した対応時期として5月20日からスタートの事前予約制となり、他の一般列車同様に1ヶ月前の10時発売・スタート時期変更なく開始となったため、本日からの取り扱いとなりました。

全部の最後部座席が対象ではない?

使い方ですが、駅の券売機・ネット予約などでシートマップを表示するより前に選択画面が出るようになっており、利便性は確保されている印象です。

追加の料金が発生しないのも嬉しいポイントです。

この発売対象ですが、のぞみ号普通車では4,5,6,7,12,13号車に設定されています。

自由席ではこれらの取り扱いがないだけではなく、指定席の一部車両についても設定されていない号車(のぞみ号だと11,14,15,16号車)があります。

該当座席(11号車の最後部など)を選択すると、特大荷物スペースつき座席ではない旨の確認画面が表示されるよう工夫がされています。

これらの設定背景は明らかにされていませんが、乗降人数やドア数・車椅子スペース・団体乗車などを加味したものでしょうか(一般的に団体利用は号車番号の大きい号車から埋めていく慣例があります)。

ただし、今後は特大荷物スペース付き座席でない号車についても、使用はその直前=最後部座席の利用者に使ってもらうよう案内するとしています。

長年曖昧だったこのスペース問題。JR3社によって一定の結論が出された格好となります。

特大荷物の対象でなくても利用可能!

特にありがたい対応として、ベビーカーや自転車などのスポーツ用品・楽器などの特大荷物の対象外であっても、このスペースを利用したい場合は該当席の予約をすることで利用が可能となります。

これらのものの処遇に困っていた利用者も多いと思いますので、分かりやすいルール・方針が出されたことはありがたいですね。

事前予約しないと……

一般的な指定席・グリーン車と同額で持ち込める便利なサービスとなりますが、事前予約を行わずに特大荷物を持ち込んだ場合、持込手数料として1,000円がかかります。

この辺りはトラブル対策としても適切な対応でしょうか。

JR3社ではノベルティ配布など周知に苦労している印象ですが、利用者が慣れてくれば便利な制度・よく考えられた制度だと感じます。

最大の課題は持ち込む層が日本の鉄道に詳しくないインバウンド層であることかと思いますが、JAPAN RAIL PASSはのぞみ号・みずほ号使用不可能だったり、指定席を発券する窓口でひと声掛けたりで対応出来そうな範囲でしょうか。

社会状勢・利用者数などが安定した頃に続報をレポートできればと思います。

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