【見納め?】EF64-1000“広島更新色”絶滅?・ファン人気熱いものの……

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JR貨物が運用するEF64形1000番台は、国鉄製造の電気機関車としては比較的車齢が若いこともあり、機器更新を受けた大半の機関車が現役で活躍しています。

国鉄色と貨物更新色に大別される彼らですが、少数ながら広島車両所の独自のデザインを継承した1046号機・1049号機が注目されています。

伯備線貨物専属から大変身!?

特異な外観で注目されているこれらの機関車ですが、中国地方の“陽陰連絡”で唯一電化されている伯備線で活躍していた1046号機〜1050号機をルーツとしています。

長年に渡り、高崎機関区に上越国境越えと関東圏の運用・岡山機関区に伯備線貨物列車用と配置が続けられていました。

岡山組は重連総括(重連の機関車を前側の1名の機関士の制御で協調)をすることがないことから、それに必要なホース・コック類を撤去するなど、すっきりとした独自の形態で活躍していました。

有名な貨物列車としては、カーラックコンテナ積載のコキ71形使用の貨物列車(現在は輸送終了)などがあり、山陰方面の貨物列車が縮小・廃止が相次ぐなかでも今日まで活躍を続けています。

国鉄型としては比較的車齢が若い1000番台についても機器更新がされることとなり、高崎機関区所属機同様に岡山機関区所属機についても機器更新が施工されることとなりますが、施工工場の違いからEF64形0番台・EF65形同様に独自デザインの更新塗装が採用されました。

その後も伯備線での活躍が長く続けられていたものの、2010年3月改正でJR貨物での機関車集中配置化による運用効率向上が実施されることとなります。

EH200形“Blue Thunder“が上越国境越えを担う玉突きで中央線系統の0番台の任務を置き換えることとなり、JR貨物のEF64形は番台を問わずに愛知機関区へ集中配置されることとなりました。

この移行期間には、伯備線運用については単機牽引という運用上の制約の少なさから0番台・1000番台の共通運用とされ、久しぶりに伯備線に0番台牽引貨物が復活したほか、関東・中部圏では元岡山機の重連総括装備復活・共通運用による上京、後年には東海道本線定期列車設定と大賑わいとなりました。

更新機についても集中配置・定期検査施工が大宮車両所に移行されたことで、1047号機は大宮更新色へ塗装変更されました(サムネイル画像)。

このまま塗装統一で見納めになるかと思われていましたが、1046号機・1049号機についてはほぼ同じデザインで出場し、今日まで“ネタ釜”としてファンを魅了してきました。

なお、同じく広島更新色のデザインを大宮で施工したEF64 67号機・EF65 1127(現:2127号機)同様に使用している塗料は異なるものとなっており、塗り分けこそ維持されていますが、広島時代特有の淡い塗装ではなくなっています

このほか、原色のまま維持されていた機関車は高崎・岡山の出身を問わずに更新工事を見送られることとなり、岡山出身機では1046,1047,1049が更新機として残存した一方で、未更新のままとなっていた1048号機・1050号機は検査切れまで活躍後に廃車となってしまいました。

両機はクリーム色のプレート・黒色のステップ塗装と元高崎機とは異なる装いで人気を博していました。重連総括装備こそ復元されて関東にも顔を出したものの、高崎から継承した未更新機同様に転入後早期に除籍となっています。

原色の2機は愛知機関区に転属直後はしばらくそのままの姿で伯備線専属で活躍しました。
後に重連装備復元をして関東・中部に乗り入れるものの、短命に終わっています。

JR貨物のサービス精神あっても現状維持は絶望的

現在は1046号機が運用離脱し、1049号機が稼働中となっています。

4月28日には半年ぶりに関東圏の運用に登板して話題を集めていますが、両機とも定期検査時期に迫っています。

再度の入場でピカピカの広島風貨物更新色に期待する声もありますが、現在のJR貨物ではオリジナルの“JRF”ロゴマークを廃する動きが続いています。

電気機関車各形式が再塗装される際にロゴマークを入れない動きが続いているほか、最近ではEF210形“桃太郎”に新デザインの塗装を実施するなど、ファンにとって目立つ外観の変化が続いています。

EF64形のほか、EF65形を含めた国鉄型電気機関車については稼働機全てが機器更新機に統一されていることから、塗装工程が少ない原色塗装への復元が続いています。

JRのロゴマークを改変したJRFマーク・JR Frightマークが権利上の関係で問題となっていると噂されていますが、真偽についての公式発表は今のところありません。

話題となっている広島風更新色のEF64形についても、この“JRF”ロゴマークを取り入れたデザインとされており、大宮更新色機と同様に定期検査時に原色塗装に戻される可能性は十分に考えられます。

あわよくば広島風更新色を維持したとしても、ロゴマークなしのシンプルな外観となってしまう可能性が非常に高いです。

同じく広島風更新色のEF65形2127号機を含め、塗装が維持されたとしてもロゴマークだけは削除されることが確実な情勢です。

この動きはJR貨物の看板となる牽引機たちはもちろんのことですが、コンテナ貨車・コンテナなど幅広い影響が発生しています。

かつてコンテナ貨物列車が赤褐色のコキ50000系列+水色のコンテナ積載からグレーの貨車+赤紫のコンテナ積載と編成構成が徐々に移行したように、次はロゴマークを失ったシンプルなデザインが貨物列車の標準となる日も遠くはないのかもしれません。

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コメント

  1. ktamno15 より:

    「引用させて頂きます」

    国鉄型としては比較的車齢が若い1000番台についても機器更新がされることとなり、高崎機関区所属機同様に岡山機関区所属機についても機器更新が施工されることとなりますが、施工向上の違いから…

    × 施工向上の違いから… → 〇 施行工場の違いから… 

    のお間違いではございませんか …?