【2020年に新登場】ちょっと不便に?JR宝塚線(福知山線)「区間快速」

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2020年3月14日、JR宝塚線(福知山線)ではダイヤ改正を行い、昼間時間帯の「丹波時快速」「快速」が「区間快速」となりました。このダイヤ改正により、JR宝塚線には2つの「区間快速」が登場したことになります。今回は乗車レポも交えながら、3月ダイヤ改正後のJR宝塚線における快速事情をお伝えします。

「区間快速」登場により、ややこしくなったJR宝塚線

3月14日、JR宝塚線(福知山線)ではダイヤ改正が行われ、平日のおおむね11~15時台、土休日のおおむね12時~15時台に運転される「丹波路快速」「快速」が「区間快速」になりました。「丹波路快速」「快速」と「区間快速」の停車駅は以下のとおりです。

「丹波路快速」「快速」の停車駅(大阪駅~篠山口駅)

大阪、尼崎、伊丹、川西池田、中山寺、宝塚、西宮名塩、三田からの各駅

「区間快速」の停車駅

大阪、尼崎、伊丹、川西池田からの各駅

「丹波路快速」「快速」の停車駅に生瀬駅、武田尾駅、道場駅が追加されたのが「区間快速」です。大阪駅~新三田駅間の所要時間は「丹波路快速」「快速」が42分で、「区間快速」は47分~52分です。

ところで「JR宝塚線の丹波路快速と快速の違いがわからない」という声をよく聞きます。「丹波路快速」は大阪駅発着で転換クロスシート車両が用いられる列車、「快速」は主にロングシート車両が用いられるJR東西線・学研都市線直通列車だと考えてください(一部大阪駅発着あり)。どちらも停車駅が同じなので混乱するのはもっともです。

「区間快速」が運転される時間帯の「普通」は宝塚駅止まりとなり、宝塚駅~新三田駅間の列車本数は1時間上下各6本から各4本に減少しました。近年、JR西日本の関西エリアでは日中時間帯における列車本数の減少が目立ちます。

関東圏の方であれば、2020年3月改正で埼京線が快速の停車駅増加と武蔵浦和駅以北の減便を行なっており、似た方法の減便となっています。

「区間快速」登場による本数減少は正しいのか

篠山口駅11時19分発「区間快速」大阪行きに乗り、JR宝塚線の現状を確認することにしました。乗車した車両は223系6000番台の8両編成で、「区間快速」の種別幕は緑色とJR宝塚線のラインカラーである黄色の組み合わせです。

「区間快速」は1時間毎に福知山駅からの普通列車と連絡します。篠山口駅では「ドアツードア」のホーム平面乗り換えが可能です。

車内は2列+2列の転換クロスシートです。基本的に「区間快速」は転換クロスシート車両が用いられます。

当日はJR神戸線で運行支障が発生し、JR宝塚線でもダイヤ乱れが発生しました。そのため篠山口駅発車は約25分遅れの11時45分発となりました。

篠山口駅発車時は数えるほどしか乗客はいませんでしたが、相野駅から高校生の一団が一気に乗車しました。新三田駅ではサラリーマンと沿線客が乗り込み、神戸電鉄との接続する三田駅でも多くの高校生が乗車しました。

JR宝塚線の宝塚駅以北には三田松聖高校や県立有馬高校が、三田駅から分岐する神戸電鉄線には三田学園高校・中学校があります。そのため期末試験などがあれば、昼間時でも高校生で車内は大混雑。今後の社会情勢を考えれば分散登校を行う機会も増えることでしょう。ダイヤ乱れを差し引いたとしても高校生の乗車による車内の大混雑には驚きました。

そのように考えると少なくとも平日昼間時間帯における新三田駅~宝塚駅間の1時間4本という列車本数は少ないように感じました。また同時間帯には新三田駅始発列車が設定されていないため、相野駅で高校生が乗車すると新三田駅からの着席は難しいでしょう。新三田駅が三田市の拠点駅であることを考えると「着席乗車」が保証されない点はサービスダウンだと言えます。

一方、新たに「区間快速」が停車する道場駅、武田尾駅、道場駅では乗降客は数えるほどで、輸送バランスの調整が難しいように感じました。

主要駅の宝塚駅には12時35分に到着し、多くの高校生が降りました。宝塚駅から2駅先にある川西池田駅から、ようやく快速運転がはじまります。やはり時間的にも体感的にも「区間快速」は「丹波路快速」よりも遅いです。川西池田駅からの停車駅は伊丹駅と尼崎駅ですが、川西池田駅~大阪駅間の通過駅は4駅しかありません。

ダイヤ乱れによる時間調整もあり、大阪駅には13時05分に着きました。ただしダイヤ通りであっても篠山口駅~大阪駅間の「区間快速」の所要時間は77分のため、所要時間を見るとそれほど変わりはありません。

JR宝塚線には「区間快速」が2つある?

実はJR宝塚線にはもうひとつの「区間快速」が存在します。それがJR東西線・学研都市線から来る「区間快速」です。この「区間快速」は尼崎駅からJR宝塚線に乗り入れますが、隣駅の塚口駅止まりです。

ややこしいことに大阪駅~新三田駅・篠山口駅間の「区間快速」は塚口駅には止まりませんが、塚口駅折り返しの「区間快速」は停車します。「丹波路快速」「快速」も含め、JR宝塚線の種別整理をした方がいいと思うのは私だけでしょうか。

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