【きらきらうえつ代替】HB-E300系ハイブリッド「海里」甲種輸送

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JR東日本新潟支社では、485系改造のジョイフルトレイン「きらきらうえつ」を運行しています。

この代替として、既存のジョイフルトレイン用ハイブリッド車「海里(かいり)」を2019年秋以降運転開始することを明らかにしていますが、この新造車両がついに甲種輸送されました。

この海里の特徴のおさらいとともに、甲種輸送にて判明した外観のポイントを見ていきます。

きらきらうえつ登場〜置き換え

きらきらうえつは、先に登場していたお座敷列車・宴などと同様に、485系の走行機器を流用しつつ、車体を新造する形で登場したジョイフルトレインです。

2001年(平成13年)11月から臨時快速列車「きらきらうえつ」として新潟〜酒田駅間にて運行を開始、その後もこの区間を中心に、繁忙期には秋田駅までの延長運転も実施されています。

形式クハ485モハ485モハ484クハ484
車番701701702702
原番号(Tc481-)34910781078(Tc481-)753
(T489-5再改造)
車内展望ラウンジ
普通車指定席
普通車指定席
多目的室
ラウンジ
ミニビュッフェ
展望ラウンジ
普通車指定席
号車番号  4  3  2  1

左が新潟方面、右が酒田・秋田方面

それまで485系改造ジョイフルトレインはグリーン車を名乗るもののみが登場していましたが、同時期に新潟支社「シルフィード」3両編成が「NO.DO.KA.(のどか)」に再改造されたため、485系700番台としては2編成目となります。

このため、クハ484・モハ484・クモハ485の701番は使用済だったため、編成内で末尾1と2が混在しているややこしい構成となりました。

この続番には高崎支社の「やまどり」「せせらぎ」改造の「リゾートやまどり」と盛岡支社「ジパング」先頭車に引き継がれるも、こちらではユニット末尾番号統一がされて欠番処理となっており、最初からそうしておけば……とも思いますが後の祭りです。

そんなちょっと変わった付番をされたきらきらうえつ編成ですが、運用線区は一貫したまま18年近くが経過しています。

この18年の間に団体臨時列車にて上越線〜高崎線〜武蔵野線〜京葉線経由で東京駅乗り入れの経歴があるほか、関西方面へは北陸本線〜湖西線〜JR京都線(東海道本線)にて京都駅まで走行した経歴があり、485系ベースならではの幅広い活躍実績も有しています。

一般販売の臨時列車では「きらきら◯◯」という列車名で東海道線=横浜〜小田原駅間、中央本線=新宿〜甲府駅間、高崎線・上越線・吾妻線系統=上野〜水上駅間・上野〜長野原草津口間など、こちらも新潟の看板車両として他支社への貸し出し実績が存在します。

ただし、新潟支社で毎週末運行される列車を担当しているため、他のジョイフルトレインに比べると経年の割に他路線運行の頻度は少ない印象です。

そして、2019年10月〜12月に実施される「新潟県・庄内ディスティネーションキャンペーン」にあわせて新登場する新型ジョイフルトレイン=HB-E300形「海里」に置き換えられる形で2019年内で運行終了が発表されていました。

代替車は非電化も走れるハイブリッド車

この代替車では、全線が電化区間を走行するにも関わらず、JR東日本の各地で採用されているハイブリッド車が採用されています。

この経緯としては、従来のJR東日本のジョイフルトレインや電車と部品の共通化が出来る点が大きいものと見られており、これは長野支社運行のリゾートビューふるさとでも全線電化ながら採用されています。

今回の「海里」については、改造ベースに最適な651系の耐寒性能向上が推測しやすいところかと思いますが、651系は50Hz区間のみ対応のため、イベント等で越後トキめき鉄道・あいの風とやま鉄道方面に乗り入れができない制約が生まれます。

新潟支社や秋田支社管内に非電化路線が多数存在することを踏まえると、やはり他路線での運行の遊び幅も大きく、既存のE129系電車と互換部品もあるハイブリッド車という選択肢は最適だったと推測できます。

既存のHB-E300系列では初となる前面形状の変更(ライト周り)が加えられたほか、従来は旧=東急車輌、現=総合車両製作所で製造されてきたこの形式では初となる新潟トランシス製の地産地消車両として注目されています。

今までのきらきらうえつがかわいらしいカラフルな電車だった一方、この海里ではオレンジ〜白のグラデーションカラーとなり、前面形状と相まってカッコいい・近未来的な仕上がりです。

プレスリリース記載以外の内装など、続報は納車後に明らかとなるでしょう。

ハイブリッド車ならではの活躍に期待できる!?

過去のHB-E300系導入路線では、長野支社のリゾートビューふるさとが直流電化区間のみながらハイブリッド車を投入、その性能と運行範囲を生かして様々な路線での臨時列車運行の実績がありますね。

新潟支社についても「海里」運行開始によって新しい路線での臨時列車運転の可能性が広がってきます。

イベントごとが大好きな新潟支社がどんな経路の臨時列車を運転していくか、今後の活躍が大いに期待できる新型車両です。

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元ツイート紹介

今回の画像はフォロワーのドリームツアーさま(@AKAG189_JR485)からお借りしました。

末筆で恐縮ですがお礼申し上げます。

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