【眠り姫】新幹線リレー塗装 185系C1編成が久々の稼働!団臨で伊豆へ

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2022年に登場してファンに注目される存在となるも、運用機会がほとんどないまま現在に至る185系C1編成“新幹線リレー塗装”。

塗色変更後初めて常磐線上野口・東海道線・伊東線・伊豆急行線を走り、伊豆高原駅まで入線しました。

撮影会のアイドル状態のC1編成

185系C編成は伊豆箱根鉄道修善寺駅発着の「踊り子号」を中心に運用されていた5両編成のグループで、2021年3月のダイヤ改正で定期運用を終了しました。

その後は運用拠点だった大宮総合車両センター東大宮センターで廃車の時を待っていたかに思われましたが、2022年に“修善寺踊り子”用C1,C2編成を組み換えて6両編成となり、のちに塗色変更・200番台の車両との部品交換を行い「新幹線リレー号」仕様とされています。

その後の活躍は極めて限定的で、東大宮センターでの撮影会でこそ頻繁に起用されていますが、本線走行となると2022年11月12日の「新幹線リレー号」・2023年3月25日の「とちぎ1号」・2023年7月8日の「100周年バトンリレー号」とその回送など片手の数に収まるほど動きが乏しい車両です。

“出し惜しみ”をしているようにもみえますが、昨今の波動用E257系の高崎線特急への転用・B6編成が修学旅行の集約臨時列車や団体臨時列車で毎日のように運用されている状態を鑑みると、B6編成を検査期限まで使い倒したのちに後継として使用する想定と推測出来る状態となっています。

特急「185」と同日運行

2023年12月9日は横浜支社が2023年夏の臨時列車で追加列車として登場させて人気を博している、横浜駅〜伊東駅間の特急「185」の運転日となっており、これに加えて団体臨時列車「わんだフルTRAIN」を利用したツアー発売が公表されており、同日に185系2本が伊豆方面へ走ることからファンの間で注目されていました。

ファン向けの臨時列車である特急「185」に塗色変更後の活躍機会に恵まれないC1編成への乗車に期待する声も多かったようですが、大方の予想通り特急「185」にストライプ塗装のB6編成・団体臨時列車「わんだフルTRAIN」に新幹線リレー号塗装のC1編成が充当されました。

伊豆高原駅周辺には近年ペットと共に旅行をする宿泊施設が複数あり、コロナ禍前より「踊り子号」ではゲージを抱えて乗車する旅客の姿が時折見られました。

特に「スーパービュー踊り子号」のグリーン車個室であれば周囲の旅客への迷惑も避けられる・長時間乗車でも(ルール上はダメですが)一時的にゲージから顔を出せるなど好まれていた印象です。

なかなかペットを連れての公共交通機関を利用した旅行は難しい現状であり、公認でゲージレスで旅行が可能な列車の設定としては非常に納得がいくものでした。

他社他路線でもペットを連れての旅行の選択肢が広がると新たな需要を開拓できそうですが、今回C1編成は座席にカバーを付けることで対応しているように動物アレルギーをもつ一般利用者が乗車する可能性があることから団体臨時列車に限られそうです。

運用機会が絞られているC1編成だからこそ事前・後日の入念な清掃対応が可能だったとも言えるかもしれません。

伊豆高原にやってきたC1編成

今回催行されているツアーは、JR東日本びゅうツーリズム&セールス発売の「ケージレス列車 『わんだフル TRAIN』 ~愛犬と伊豆高原満喫の旅~」で、柏駅〜伊豆高原駅間の往復で団体臨時列車として設定されています。

上野東京ライン・品鶴線・東海道貨物線経由と団体臨時列車ならではの経路となっています。

往路が9日(土)・復路が10日(日)となっており、9日朝に東大宮操車場から上野駅・取手駅経由で柏駅へ、伊豆高原駅到着後は伊豆高原車両区にて停泊となりました。

新幹線リレー号塗装の185系は前橋駅発着の「モントレー踊り子号」として運転された実績があり、鉄道誌や図鑑などでしか見たことがなかったファンの方々から以前より期待されていた列車となりました。

C編成の入線自体はC7編成が波動用4両編成として運用されていた際に頻繁に訪れていましたが、C1編成・C2編成生まれの6両にとって伊東線は乗務員訓練で伊東駅に来た2010年代以来、伊豆急行線を走行した事例は相当昔まで遡らないとなさそうです。

また、伊豆高原車両区にJR所属車両が入線した事例も近年ではイベント開催時などに限られており、停泊ともなると近年久しく聞かない極めて稀な事例です。

伊豆高原車両区は車両配置数に対して収容可能両数の余力が少なく、近年では本線留置運用の増加・伊豆急下田駅電留線への車両疎開が実施されています。また無車籍の100系クモハ103号や部品取り用の元209系2両に加え、“黒船電車”のロイヤルボックス2182号が本線と接続しない線路に留め置かれています。

JR線からの団体臨時列車の始終着駅が伊豆高原駅であっても、車両留置のため伊東線伊東駅や伊豆急下田駅へ回送される事例がほとんどでした。

近年は部品盗難対策も各所で実施されており、185系も車号プレートや号車札が簡易なステッカーに交換されています。周囲に遮るものが乏しい伊東駅・伊豆急下田駅よりは侵入リスクが遥かに抑えられる伊豆高原を選定したのかもしれません。

新幹線リレー塗装の「モントレー踊り子号」が前橋〜伊豆急下田駅間で1987年から1990年まで運転されていたため、それ以来となる伊豆方面への運転を期待する声は以前から聞かれました。伊豆急行の車両のうち当時のカラーリングが残る車両は“伊豆高原の主”と化しているクモハ103号のみとなっています。

また、ステンレス無ラッピングの8000系も増結に備えて待機していました。東京急行が赤帯を入れたのが1988年ですので、かつて横浜駅で地上時代の東横線8000系と「モントレー踊り子号」も顔を合わせていたはずです。

遠くない未来にはB6編成に代わり運用機会の増加が期待できますが、E653系K71編成も転用された今どこまで活躍の場が設けられるかは未知数です。

特に他社線となる伊豆急行線内は現役時代に日常的に扱っていた運転士さん・車掌さんが徐々に減ってくることとなり、C1編成の運用機会が増えた頃には乗り入れは設定されなくなっていても不思議ではありません。

特急「185」などは今もかなり盛況なようですので、今後も気軽に乗車できる列車設定があることを期待して止みません。

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