副都心線開業以降は編成単位の動きに終始していた東横線向けの5050系。
別記事で紹介した5178Fとみられる8両編成の甲種輸送では、なぜか11両編成で行われることが本日発売の商業誌により明らかとなっています。
気になる残りの車両とともに、相鉄直通が控えるなかでの組み替え再開の理由を考えます。
残り3両は事故修理車と組み替え用中間車
今回甲種輸送の対象となる編成は元住吉駅構内脱線事故代替編成である5178F・8両のほか、西武線内踏切事故の修理扱いのサハ1両と、詳細不明の2両となっていました。
その後の目撃情報により、残された2両の車番はデハ4611とサハ4711と判明しています。
今月後半に行われる甲種輸送では、これらをあわせた11両となりそうです。
このことから、既存編成を活用した10両編成増強の動きとみられています。
気になる点としては、なぜ4111Fを新造編成10両として製造しなかったのかという点と、せっかく元住吉駅事故以前の編成数に戻るのに、今更既存編成の10両化という動きでまたマイナス1編成状態に戻すのかという点が挙げられます。
編成単位での増備とならなかった理由は?
まず4111Fの10両として製造した経緯としては、5178Fの登場経緯が事故代替車両であることが考えられます。
会計処理等のなんらかの都合があるものと推測でき、これは5156F→Y517Fとしての譲渡とした点などと同様の社内都合が考えられます。
また、不足気味と言われている5050系8両編成ですが、こちらは2014年から5177F登場まではマイナス2編成+4000番台の8両化で凌いでいたこと、平日朝のみ運用の10両化を行ったことにより、マイナス1編成で回すことが可能という判断に至ったものと推測できます。
5177F製造以降の8両編成が5000系4編成・5050系25編成・Y500系6編成です。
3編成の予備車を確保していますので、こちらはこれで十分という判断でしょうか。
現在の運用数は8両35運用・10両10運用となっているものの、8両編成は朝のみの運用が4・それ以降のみの運用が3となっているため32編成があれば運用を回すことが可能です(5177F製造で予備3)。
一方で、相鉄への乗り入れが予想される4000番台10両編成については、10運用のうち朝のみが3・午後からが1の9編成での運用です。
予備1編成という綱渡り運用から、相鉄直通への改造工事用の予備車が欲しいという考えに至った……といったところでしょうか。
ただ、相鉄直通後の10両編成増備を3020系のように新形式で行う場合は、今回の動きも新形式で行うのが妥当なところです。
以上の考察を踏まえると、東横線向けの2020系の製造の可能性が少し下がってきたと言えそうです。
他の既存編成の10両化を進めるとも思えないところですので、今後の動向には引き続き注目です。
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