
東急田園都市線長津田駅からこどもの国を結ぶ、横浜高速鉄道こどもの国線。
普段は2両編成の”Y000系”が行き来するのどかな路線ですが、普段は東急池上線・多摩川線で活躍する新7000系が突然営業運転に使用されて話題となっています。
東急電車まつりに伴う臨時列車として登板
東急電車まつりは、毎年秋に開催される工場公開イベントです。
この工場の最寄り駅はこどもの国線・恩田駅となっており、普段は2両編成が20分間隔で行き交うこどもの国線に多くの参加者が押し寄せます。
ここ最近は臨時列車を運行して本数を倍増させるだけではなく、定期列車については4両編成で運転する体制が採られていました。
2019年度の運行では、定期列車の増結に加えて、臨時列車については雪ヶ谷検車区から新7000系7114Fを貸し出して運行されて大きな注目を集めました。
訪れているファンは事前応募の門を潜り抜けた東急ファンのみなさん。
こどもの国線黎明期には、東急電鉄の様々な形式が直通臨時列車で活躍した経歴もあるほか、初代7000系はY000系登場まで、こどもの国線専用編成も存在していました。
久々の東急電鉄車両での運行となったこの列車が、2代目7000系でも運行されることになったのは昔からの東急ファンにとってはかなり熱いイベントとなったのではないでしょうか。
メインターゲットとなる普段から東急線に親しんでいる沿線ユーザー・親子世代にとっても、普段は乗車する機会が少ないY000系・7000系が行き交う姿を見られたのは盛り上がったことでしょう。
7000系を使用した背景は?
今回の臨時運行の背景としては、3両編成の新7000系を投入することで輸送力向上を目指すことが考えられます。
こどもの国線は単線であるため、臨時列車のこれ以上の増発は困難となっています。
臨時列車の増発はゴールデンウィークなどにも実施例はありますが、これらの臨時運行の日には工場稼働日であっても東急の入出場回送を運行できないなどの制約が存在しています。
そして、Y000系は3編成体制となっているため、4両編成化できるのは1ペアのみ。
臨時列車側については4両編成を組むことができません。
以上の背景を考えて、東急の電車で4両編成以下で編成組み替えが不要な車両として、3両編成である東急新7000系を借り入れるという判断に至ったのではないかと推測ができますね。
なお、こどもの国線での営業運転・客扱いの実績がなかったため、このイベントに先がけて乗務員訓練を目的とした試運転列車も運行されていました。
これからは毎年の風物詩になる?
今回の営業運転への充当は、乗務員訓練等のそれらしい動きこそあったものの、事前の告知などはなかったためにファンからは大きな注目を集めました。
先述のように、輸送力増強の手段としてはかなり合理的であるため、今回の定期列車増結・臨時列車を7000系で運転という運転方法は来年以降も採用される可能性は充分考えられます。
今年は送り込み・返却は回送列車での運行となりましたが、回送を兼ねた臨時列車などを運行などに期待する声も。
サプライズとなったため、参加者以外の撮影するファンも少なかったようですが、来年以降に実施されるかどうかに注目したいですね。
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画像元ツイート紹介
今回のサムネイル画像は、フォロワーのよこでん様(@yokoden_DTline )から許可を得て掲載させて頂いております。
末筆ながら、画像元のツイートを紹介させていただきます。
コメント
だいぶ前の記事へのコメントで申し訳ありませんが、Y000系は20m車なので7000系と同じ長さではありませんよ。
ちなみに通勤路線化前は、休日に大井町線用の5両編成が使用されていたことがありました。
今回そちらではなく7000系を使用したのは、恩田駅のホーム有効長が4両までだからでしょうかね。
九品仏駅で使っているドアカットは、こどもの国線内ではシステムが対応していないでしょうし。
RYUさま
閲覧・コメントありがとうございます。
……仰る通りでしたね。訂正させていただきます。
こどもの国線の過去の臨時・変運用の変遷が分かる文献がほとんど手許になかったので、考察のフォローもありがたいです。
おっしゃるように、編成組み替えなしで最適な車両が7000系だった、といったところでしょうかね。